【オーストラリアの光と闇】一生昇格・出世できない外国人労働者の実態とは

こんにちは、Yutaroです。


僕は、ワーホリビザと学生ビザの両方を使ってオーストラリアに5年間滞在しています。

日本を離れオーストラリアに住んでいる事実から分かると思いますが、オーストラリア最高です!

自然が多い住みやすさもありますが、給料面でみても日本よりも遥かに優れています。


そんな良いところばかりがフューチャーされるオーストラリアですが、僕がリゾートアイランドで働いている時に、ほとんどの人が知らないであろう闇の部分を見てしまいました

この記事では、そんな「オーストラリアの光と闇」について紹介します。

目次

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オーストラリアのリゾートアイランドに潜む光と闇

僕は、2021年の3月から7月までオーストラリアのクイーンズランド州にある、Hayman Island(ヘイマン・アイランド)で働いていました。

このヘイマン島は、ハネムーンの旅行先でも有名なHamilton Island(ハミルトン島)の近くにある小さなリゾートアイランドです。


ちなみに、ハミルトン島にはワーホリ時に1年間住んでいました。

オーストラリアにはたくさんの離島があり、それぞれがリゾートアイランドとして人気です。


こういった離島で働くメリットはもちろん、毎日がバケーションなこと。

3ヶ月で飽きますが、「ビーチは歩いて5分」「次の日が仕事でも、気にせず朝までパーティーができる」など、都市に住んでいたら経験できないことばかりです。


ハミルトン島に住んでいた時はそういったメリットしか見えずに楽しく働いていたのですが、ヘイマン島に住んでいた時に考え方が変わりました。

【一生昇格なし】奴隷のように働かされるキリバス出身の労働者

みなさんは「キリバス共和国」という小さな島国をご存知でしょうか?

キリバス共和国は、太平洋上に位置するイギリス連邦の加盟国です。


フィジーやサモアなんかが、同じ島国として有名ですかね。

僕は、キリバス共和国を29年間知りませんでしたが、ヘイマン島に移動した時に知りました。


ヘイマン島には、島国出身の労働者がたくさん働いています

キリバスだけでなく、フィジー、サモア、パプアニューギニアとヘイマン島のアイランド感にピッタリの人たちです。


やっぱり島国出身の人ってめちゃくちゃチルなんですよね。

常にリラックスしながら毎日を生きている感じがして、すぐに仲良くなりました。

そんな彼らに仲良くなってから話を聞くと、彼らはオーストラリア人が好きではないそうなんです。

仲良くなりたての時は聞きづらかったシビアな問題ですが、一緒にいるうちに何となく分かってきました。


なんと、島国出身の労働者はヘイマン島で一生出世ができないルールが存在するんです。

さらに、ヘイマン島から出て働くことも禁止されているとのこと。


確かに、お金を稼ぎに来ている外国人労働者という身分なことは全員分かっていますが、酷いと思いませんか?


僕がヘイマン島で1番仲の良かったナワイヤというキリバス人は、7年以上ヘイマン島で食器洗いの仕事をしています。オーストラリアに来るまでは、キリバスで学校の先生を10年以上していたそうです。

彼以外の島国出身者も、ずっと食器洗いや島の清掃など、役職を一切与えられないまま5年以上働いているんです。


また、特別な労働ビザでオーストラリアに働きに来ている島国の人たちは、ヘイマン島以外での労働が許されていません

なので、島を出る場合は強制帰国となってしまい、ヘイマン島に閉じ込められている人ばかりなんです。


周りの若いオーストラリア人がどんどん出世していく中で、ずっと食器洗いですよ。

仕事を変えることもできますが、出世はできないルールなので、1番下っ端のままです。


給料はオーストラリアの給料ですが、精神的にキツいですよね。

意見したらクビになったオーストラリア人の夫

この一生出世できないシステムは、島人コミュニティの中でも問題になっています。

普段はあまり口にしない彼らですが、お酒が入ると朝までずっとその話です。


そんな姿を見かねたキリバス人女性と結婚したオーストラリア人が、ヘイマン島のホテルマネージャーに直談判したそうです。


結果は仕事を失い、島から追い出されました

ヘイマン島から出ることの許されてないキリバス人の奥さんは、島に残り遠距離恋愛をしていました。

酷い話だと思いませんか?


その1年後、なんとかパートナービザが無事に降りて、ヘイマン島から出ていく姿を見送りました。

勇敢に立ち向かったヒーローが、すぐにクビにされてしまうなんて心折れますよね。

赤ちゃんが生まれたシングルマザーは島から追い出される始末

ヘイマン島の社員は、役職がない限り子供と一緒に住むことが許されていません

そこに、キリバス出身の女性が休暇後に赤ちゃんを連れて帰ってきました。


結果は、もちろん島から追い出されたそうです。

ヘイマン島以外で働く権限がない彼女は、コロナ渦の中キリバス共和国に変えることもできないので、本島(エアリービーチ)に住みながら毎日ボートに乗ってヘイマン島まで働きに来ていました。


キリバスコミュニティがいつも赤ちゃんの面倒を見ていて、僕も赤ちゃんのおもりを任されたことがあります。

ルールはルールですが、酷い話ですよね。

自らの命を断ってしまった例も

これは本当にショックでした。


僕も馴染みのあった、食器洗いのキリバスのおっちゃんが2021年の終わりに自らの命を断ったそうなんです。

理由は奥さんとの離婚だと聞きましたが、僕がヘイマン島にいた時から重い空気がずっと漂っていました。


島での生活って、楽しいですが大変なことも多いんです。

島には逃げ場がないので、少しでも辛いことや気に食わないことがあるとストレスに感じるんですよね。


その小さなストレスが積み重なり、大した理由もないのに落ち込んでしまうことも少なくありません。

僕はヘイマン島には4カ月弱しか住んでいなかったですが、後半はかなりストレスを感じていました。

ゴールドコーストに逃げ出したのも、そういった理由からです。


それを、5年間以上も小さな島に閉じ込められ、一生出世しないと分かっている仕事をするだけの毎日です。

そこに、唯一の心の支えである国に置いてきた奥さんに逃げられたら、命を断ってしまった理由も分からなくもないです。

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まとめ

オーストラリアはいい国です。

永住権を狙っている人が多いのも納得できますが、裏では大変な思いをしている人も多いんです。


キリバスからオーストラリアに出稼ぎに来ているのも、キリバスが貧しい国の1つだからです。

コロナ渦が落ち着いたら、是非旅行に行ってみてください。

海が綺麗で、最高のバカンスになりますよ。


僕も旅行に行けるようになったら、行きたい国の1つです。

この記事を書くことで何かが変わるという訳ではないですが、光ばかりが目立つオーストラリアにも闇があるということを知っておいて欲しいです。


何かできればいいんだけど。

僕がヘイマン島のホテルマネージャーになれば、働き方を変えることができるかも知れないので、今はそこを目指して頑張ります。


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この記事を書いた人

30代オーストラリアで働くホテルマン。高校3年間英語赤点+100㎏を超える肥満児。22歳の時にフィリピン留学を経験し英語学習を始める。アメリカ横断、ワーホリ、フィリピン勤務、東南アジアバックパッカー等で英語力を磨き、28歳でオーストラリアの大学でホテル経営を学ぶ。ブログでは主に英語学習や海外留学について発信しています!

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